20日は「はつか」と読む、そこから暦の話
数日前、息子に暦の話をしました。
子「今日はなんにちだっけ?あ、『にじゅうにち』だ」
私「そうだね。でも20日は『はつか』というんだよ」
子「はつか?」
私「そう。10日は覚えてる?」
子「とおか!じゃあ30は?」
私「それは『さんじゅうにち』でいいんだ。『みそか』っていう言い方もあるんだけど、いまは普通使わないね」
子「みそか…あっ、おおみそか!」(ピコーン!)
私「そうそう、昔の暦、暦っていうのはカレンダーのことだけど、日本の昔の暦は29日の月と30日の月しかなかったんだ。それで1年の最後の『みそか』を『おおみそか』っていうんだ」
子「え?カレンダー、いまと違ったの?」
私「うん。いま使われている暦はもともとヨーロッパで使われてたもので、日本は違うのを使ってたんだよ。チョンマゲの時代にはね」
子「なんで?」
私「うーんと、地球がこう、太陽の周りを回ってるでしょ?(テーブルの上の瓶や皿を動かしながら)で、元に戻ると1年なわけ。地球がこうクルクル回りながら太陽の回りも回ってて、それで元の場所に来るまでだいたい365日かかるのね。それが1年。でも昔の日本で使ってた暦は、月の満ち欠けを見て、月が見えなくなる新月から次の新月までを1ヶ月にして、それを12回で1年って事にしてたんだ。だいたいね。だからちょっと違うのを使ってたわけ」
子「それ、やめちゃったの?捨てちゃった?」
私「うん。チョンマゲの時代がおわって、外国ともいろいろなことを一緒にやる必要が出てきて、暦もそっちに合わせることにしたんだね。だからやめちゃった」
子「月も地球のまわりをクルクル回りながらまわってる?」(瓶を激しく回転させながら)
私「いや、そんなには回ってない。月はいつも地球に同じほうを向けてる。だからいつもウサギさんが見えてるんだ」
…どこまで理解できたかわかりませんが、何か食いつきそうなネタが出てきたときにはなるべくこんな風に話を広げてやるように心がけています。日付の読み方っていう言葉の話題から、天文や歴史にもちょっと触れるという形で、このときは我ながらなかなかうまく話せたように思います(自画自賛)。彼がもうちょっと大きかったら算数にもつなげてやりたいところですが、また話す機会もあるでしょう。
なんというか、知識はいろいろな形でお互いにつながり合っているんだ、という実感を持ってほしいなーと常々思っているんですよね。知識を無味乾燥なものではなくて、手で触れそうなくらいに活き活きしたしたものとして感じるようになってほしいなぁ、と。なので、機会があれば力の限り脱線するようにしています。