もくもく学習帳

2011年生まれの息子と父の学習帳

具体物の操作に慣れても計算のときにイメージしてなかったことが一桁の引き算で判明

 子どもに教えていると本当に気付かされることがたくさんあります。

 

碁石や立方体積み木を使って数の操作をしてきて、慣れてきた感じがしたので計算ドリルに取り組み始めたところです。水道方式を参考にして教えようと思って、ボール紙でタイルも自作したりしてます。

それで、一桁の引き算で少し数が大きくなってきたところで(9-3とか8-2とか)、妙に時間がかかるなぁ、と感じたのです。足し算や小さな数の引き算に比べてやけに時間がかかるし、とても負荷がかかっているように見えます。一応できるんだけど、苦しそう。

 

それで、さっそく自作のタイルを並べて見せて、操作しながら引き算の意味を確認しました。タイルは5連のもの1つとバラのを2つ並べて「7だね」のように使います。

本人にもタイルを操作させてみると、特にひっかかりなくすんなりとできます。でも口頭で「じゃあ9-2は?」と聞くと「うーん………7!」と、答えるんだけど苦しそう。これは何かが引っかかっていると思いまして、ちょっと立ち止まって、こんなふうにやってみました。

 

「タイルで8をつくってごらん。そうだね、5と3だね」

「それ、よく見てちょっと覚えてごらん」

「目をつぶって、いまのを思い浮かべてみて」

「2を引いたらどうなる?」

 

∑(゚Д゚) 「ろくー!」(ピコーン!)

 

急に「見えるぞ、私にも見える…!」みたいな顔(古い)。もしかして、さんざん積み木やらタイルやらをいじってたのに、式を計算するときにイメージしてなかったのか…。

 

これは面白いと思いましてちょっとググってみると、こんな論文がありました。

「『数と計算』の場合、具体物を用いた活動と抽象的な数の意味や原理・法則とが遊離しやすい」「単に具体物を用いれば、子どもの数や計算に関する理解が促進されるわけではない」なるほど。で、計算ができているように見えても、機械的な記号操作だけで「分かったつもり」の状態になると、答えは合っていても意味が理解できていない、みたいなことが起こるようなんですね。それが後々つまずきにつながっていくと。

で、ここで参照されている人の別の論文もチラ見してみました。

具体物を使った算数的活動と数学的な思考とが乖離しやすい問題点を、如何に解消するかは、算数的活動の内面化にある。内面化のためには算数的活動と数学的活動をつなぐ働きをする「イメージによる思考」を設定する必要がある。

イメージによる思考というのは、具体物を用いた算数的活動を頭に思い浮かべて、思考を進めることである。

 

わー、ズバリじゃないですか。で、算数的活動では本人に説明させたり、具体物を使う時の「つぶやき」を重視したい、とあります。なるほどなるほど。なるほどー。

 

具体物に慣れていけば計算のときにも自然にイメージするようになるような気がしていましたが、そうでもなかったみたい。このあたりに注意しながら、また少しずつ進めていこうと思いました。

 

それにしても子どもの「ピコーン!」顔っていいですよね。

 

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