もくもく学習帳

2011年生まれの息子と父の学習帳

スマホやタブレット以上に、紙と鉛筆を使いこなせるようになってほしい

スマホタブレットの使いすぎで鉛筆を使うのに苦労する子どもが増えている、という The Gardian の記事を、スラッシュドット経由で読みました。

イギリスの話ですが、小学校に入ってくる子どもたちの中に、鉛筆を正しく持てない子が増えている、というものです。鉛筆を使って文字を書くために必要な筋肉や、その使い方を発達させるための機会が必要とのこと。昔ながらのおもちゃを与えずに育ててきて、鉛筆を使うのに苦労している子の例も出ています。

 

前にベネッセの調査で、鉛筆を正しく使えてる子が少ないというのを紹介しました。正しく使えているのは1割以下だそうです。まあ大人でもかなりいますからね。もともと正しく使える子が少なくないところに加えて、記事の通りスマホタブレットが拍車をかけるとしたら、小学校の先生たちは苦労しそうです。

もちろん、技術の進歩で読み書きに使う道具やスキルは変わっていくのでしょう。硬筆が中心になったのだって、日本では明治以降でしょうし。いずれ鉛筆もレトロな道具になるのかもしれません。特に技術に明るい人たちは、こういう「今の子たちは○○ができない!」みたいな話題に対して「過去にも似たような変化はあったはず」「時代の変化だから当然」「新しいものを忌避する老害が騒いでるだけ」みたいな反応をしがちなように思います。でも、実際に鉛筆が不要になるのはまだまだ先の話で、今の子たちは鉛筆使えないと困るでしょう。案外訓練が必要な技術なんですね。一方でタブレット使うのに必要な動作なら、子どもは簡単に習得しますよね。

 

『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』を読んだ時にも、著者がタブレットを使ったドリルについて危惧していることに触れましたが、それは「決まったフレームの問題にたいする過剰適応」の問題でした。だからそういう問題とは別に、タブレットを使うことで劇的に改善される学習上の課題だったり、技術が可能にする新しい学び方だったりというのはもちろんあると思います。でもそれはそれとして、僕は息子には紙を使いこなしてほしいとも思っています。

僕はコンピュータには明るいほうで、一応使いこなしていると言っていいと思います。でも、文章を書くのはもちろんキーボードですが(手書きの数倍の速さで書けますし)、メモをとったりアイデアを練ったりするのは紙を使っています。矢印やら図やらを多用するので、PCやタブレットだとやりづらいのです。なんだか会議とかの席でパソコン開いてない人は少数派になってきた気もしますが、どうもダメです。スタイラスペンとかもイマイチ。

「手を動かして考える」ことを叩き込まれてきたので、そうでない学習なり思考っていうのがうまく想像できないんですよね。手を動かさないうちは、リアリティが生まれてこないっていうか。タブレットでも手は動かすんでしょうけど、物理的な実体がないとあまりピンときません。なんでかはうまく言えませんけど。まあ今は過渡期ですから、子どもたちにとってはまた違うのかもしれません。

 

ところで、The Gardian の記事にある鉛筆の持ち方の図、スゴくないですか? "Five finger grasp" とか、ネタみたいな感じですけど、これホントにいるんですよね…。ちなみに息子の鉛筆の持ち方はまだまだ安定せず、気を抜くとやや手首を内側に巻き込むような格好になりがち(すると必然的に背中も丸くなり首も傾きます)なので、都度指摘して修正させています。

 

なんかまた、とりとめがなくなりました。でもこの「スマホの使いすぎで鉛筆が使えない」的な話題、近いうちに日本でも出てきそうな気がします。そして「スマホ悪玉論」vs.「老害は黙ってろ」みたいな不毛な構図が今から目に見えるようです…。

 

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