もくもく学習帳

2011年生まれの息子と父の学習帳

多段階の指示がある課題に苦戦

リトルくらぶの算数のホームワークで、少し指示が複雑な課題に苦戦しました。

内容的には10の補数なのですが、

  1. 上段に10、下段に10以下の数とマーク(☆など)が書かれた枠がならんでいる
  2. マークには隣の数と「あわせて10になる数」が入るので、その数を考える
  3. 回答欄はマークの並んだ表になっており、該当する数を書き込む
  4. さらに、1〜9の数とひらがなを対応させた表(「1→い」など)があるので、数をひらがなに置き換える
  5. 並んだひらがなを読むと、言葉になる

という形式になっていました。10の補数そのものは、すでにトレーニングもしていますから問題ないのですが、指示が多いため取り掛かる前に課題の全体像を把握するのが難しかったようです。問題文中に「下の数」「下の表」など「下の〜」が複数あってそれぞれが違うものを指していることや、要素が多いことなどで「これどういうこと?」となっていました。

何度か問題文を読ませてみましたが、なかなか進まないので、問題文を要素ごとに分解して段階的に進めるようガイドしました。こういうのを一人でできるようにしていかないといけないんですよね。『きらめき算数脳』をやってみたときも、課題を理解すること自体が難しいと書きましたが、こういう能力は単純な計算のような要素的な力とはかなり違うように感じています。「10個のアメのうち3個食べました、残りは何個?」のようなタイプの文章題は特に困難を感じないようなので、そういうのともまたちょっと違うようなんですよね。いろいろなゲームなんかをやってみるといいのかなぁ。ボードゲームとか、あんまりやってませんからね。

まあしかし、こういう色々なタイプの課題に取り組めるので、やはりなかなか良い教材だとは思います。

 

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読書『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』

先日書いた話で触れた本を読みました。今の AI がどんなに進歩しても「シンギュラリティ」は来ない、しかし確実に人間と競合して仕事を失う人が多数出てくるだろう、特に教科書をマトモに読むことができないままでは AI に代替されてしまう、という著者の危機感が伝わる本で、一気に読みました。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち
 

 

東大合格を目指す「東ロボくん」の研究を通じて、AI にとって「文章の読解」が難しいことがはっきりして、じゃあ人間の子どもはそれ出来てるの?という疑問から行われたリーディングスキルテスト。結果は、中学生どころか進学率100%の高校に通う高校生でも正答率は決して高くない、しかも間違え方が AI に似ている(!)というんですよね。それじゃ AI に勝てない、という。

いま小さな子どもを育ててる皆さんは、彼らが大人になる頃には特に AI の影響で社会が激変しているだろうという話をあちこちで耳にしていると思います。本書で詳しく紹介されている東ロボくんの成績は、それをリアルに想像させるものでした。

偏差値57.1。東大はダメだったけれど、一部の国公立大や難関私大にも届くレベルです。大学に進学する受験生の上位20%近い位置、つまり8割近くの子どもたちが負ける。なかなかの衝撃です。

 

じゃあそれ以上の学力をつけさせなきゃ、というよりも、AI に代替されない仕事ができる能力を身に着けさせることが大事なんでしょうね。僕も、将来息子には何か新しい価値を作り出すような仕事をしてほしいと常々思ってはいますが、どうすればいいのか…。

著者は、カギは読解力にあるといいます。マニュアルを正しく読むのにも必要だし、自学自習をしていくためにも必要、読解力が学力全体の基盤になっている、と。でも、詳しいアンケート調査をしてみても、読解力を向上させる因子はまだわからない、のだそう。なんだよー!

 

ところで、著者が憂慮していることがある、といいます。

私が最近、最も憂慮しているのは、ドリルをデジタル化して、項目反応理論を用いることで「それぞれの子の進度にあったドリルをAIが提供します!」と宣伝する塾が登場していることです。こんな能力を子どもたちに重点的に身につけさせることほど無意味なことはありません。問題を読まずにドリルをこなす能力が、最もAIに代替されやすいからです。

東ロボくんに散々「ドリル」をさせた私は自信を持って言います。読解力を身につけない限り、そこから先の成績は伸びません。読解力のある生徒が受験勉強に精を出し始めると、読解力のない子の相対的な成績は、むしろ下がる一方になります。

問題文に出てくる数字を使ってとりあえずなんらかの式に入れて「当てようと」してしまう。なぜそんなことをしてしまうのか?フレームが決まっているドリルでは、それが最も効率の良い解き方だったからです。フレームを決めざるを得ないデジタル教材の最大の欠点はここにあります。フレームが決まっていると、子どもは教える側が期待しているのとは別の方法で、そのフレームのときだけ発揮できる妙なスキルだけを偏って身につけてしまうのです。

このあたりの議論は、どちらかというと著者の「意見」ではありますが、よく言われる「高学年での伸び悩み」とかに通じるものがあるのかもしれませんね。

 

いまの息子の勉強では、とりあえず理解優先で速度は後回しにしています。「新しく買ったドリル、楽しいみたいでスラスラ解いてしまいました!」みたいな記事を書く日はたぶんやってこないんだろうなあ(笑)。

でもそれでいいんです。反射的に「正解」に飛びつくようなクセをつけないように、そして論理やものごとをイメージする力を養うようにしたい。どうするのがいいかは試行錯誤ですが、まずそれぞれの時点での学習の達成目標を間違えないようにしないといけないな、と思います。

読解力向上の処方箋がないのはガッカリですが(仕方ないですが)、とても示唆の多い本でした。

 

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学習の進捗(年長2/16)

進めている教材の進捗状況です。 

 

ジュニア予習シリーズ

  • さんすう 第2回 終了
  • こくご 第1回 終了
  • ホームワークはそれぞれややビハインド

市販教材(メイン)

  • ゆっくり学ぶ子のためのさんすうドリルA ー 24/84ページ 
  • なぞらずにうまくなる子どものカタカナ練習帳 ー 2/46文字(中断)

市販教材(サブ、いずれも中断)

  • なぜ?どうして?かがくのお話1年生 ー 18/36話
  • 算数ラボ10級 ー 15/128問

  

ジュニア予習シリーズは2月分は終了です。三連休中は風邪でダウンしていたため、目論見がはずれて全く進まず、ホームワークなどは若干のビハインドとなっています。添削課題がちゃんとできるように進めたいところです。

リトルくらぶを優先しているため、他の教材はさんすうドリルを除いて一時中断しています。さんすうドリルは1ページあたりの問題が多いときは分割しているので、ページ数的にはあまり進んでいません。内容としては9までの足し算引き算、3つの数の足し算引き算(8-3-2= のような)を終えました。これから10進位取りと2桁の数に入っていきます。

 

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普通の子どもは教科書が読めてない

AIで東大合格を目指す「東ロボくん」のプロジェクトで知られる新井紀子のインタビューを読みました。AIの研究の中で、子どもたちの読解力が深刻な状態だということが見えてきているという話です。

 

前著『コンピュータが仕事を奪う』が非常に興味深くて、少し前から注目している研究者です。そういえば『計算とは何か』は途中で積読になってるなぁ…

コンピュータが仕事を奪う

コンピュータが仕事を奪う

 

 

冒頭の記事には例題として簡単な読解問題が載っています。「ごく簡単」と思えるようなものですが、これが子どもたちに出来ていない。えっ、こんなに出来ないの?と衝撃を受けるレベルです。こんな状態なのに、小学校から英語やらプログラミングをやらせてる場合じゃないだろう、アクティブラーニングなんか無理だろう、という。ごもっともです。

しかし中学・高校生が教科書を読めていないということは、小学校以来の国語教育が「普通の文章を正しく読む」技術を習得させるという点では残念ながら失敗している、とはっきり言わざるをえないように思います。じゃあどういう教育/トレーニングをすれば読解力が向上するのか、というのが次の課題になると思いますが、まだまだこれからですかね。例えばこういうのやったら違いがでるのかどうか、気になります。

論理エンジン小学生版1年生―どっかい・さくぶんトレーニング

 

ここで使われているリーディングスキルテストの話題になると、必ずと言っていいほど「問題が悪文」という批判が出てきます(はてなブックマークとかでも)。もちろん教科書の文章をもっとわかりやすくする、というのも改善の方法ですが、私達が社会で触れる文章を全部そうやってわかりやすくする、というのは無理な注文だと思います。だって世の中の文章のほとんどは普通の人が書いているんですよ。普通の人が普通に書いた報告書や企画書や説明書を我々は読める必要がある。だから読みやすさに特別に配慮した文章だけ読めてもダメで、それなりに整合的な文章であれば正しく読めるようになっていないといけないわけです。

私は個人的には物語や韻文を読むような「文学鑑賞」と、一般的な文章の読み書きをする「日本語」を分けたほうがいいんじゃないかと以前から思っています。文学を読んだり読書感想文を書いたりするのは、音楽や図工と同じように芸術教育として切り離したほうが、日本語の運用能力の育成に集中できるんじゃないかなぁ、と素朴に思うのですが。わけないほうが良い理由ってあるのかな。

 

さて、じゃあウチの子は大丈夫かって話ですが、リーディングスキルテストを実施している教育のための科学研究所の「よくある質問」に

本テストは小学6年生以上を対象として設計されています。 
小学生低学年は読解の発達段階にあり、正確な診断ができません。
小学6年生以上での受検をお勧めします。

とありますね。やはり低学年のうちはまだよくわからないようです。でも、もし中学受験とかするなら6年生で「あ、やばい」とか気がついても遅いですよね…。よく見てやらないと。

あと、前に低学年の間の語彙力について書きましたが、今回の記事は語彙よりも「…以外の」みたいな機能語がちゃんと読めてないという話ですから、ちょっと違う角度ですよね。読書はたくさんしているのに読解問題がイマイチ、みたいな話はよく見かけますが、そういう問題と関連してそうですね。

 

 新井教授の新著、さっそく購入しました。

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

 

 帯に「人工知能はすでにMARCH合格レベル」とあります。「東ロボ」くんが東大を断念したというニュースは見て知っていましたが、MARCHはいけるのかよ…。なんだか大変な世界に息子を送り出さなければならないのですね…。これから中身を読んでいろいろ考えたいと思います。

 

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読書『子どものための発達トレーニング』で土台を考えさせられました

超マイペースな息子、理解力に問題はないのですが、とっても気が散りやすいんです。今のところいわゆる発達障害を疑うほどではないと思うんですが、注意力を持続させたり、あとワーキングメモリを鍛えたりということは少し考えてもいいかな?と思いまして、こんな本を見つけたので読んでみました。

 

発達に課題のある子どものためのトレーニングを実践的に解説している本です。子どもの発達って、どの能力も均等に伸びていくわけではなくて、一人ひとりいろいろな育ち方をするんだと思うんですよね。それで、特に課題が大きくなって困っている度合いが深くなると発達障害として少し特別な対応が必要になってくるんだと思います。

で、この本はそうした子どもが抱えるいろいろな課題 ― 注意力、ワーキングメモリ、言葉、社会性など ― ごとに、課題のチェックリスト、それぞれの課題の概要に続けて、具体的なトレーニング方法を例示しています。例えば、注意力と一口にいっても「注意の持続」「選択的注意」「注意の転換」「注意の分配」などのように様々な要素があって、改善のためには一人ひとりの課題をきちんと捉える必要があると。当然、トレーニングもその課題にそったものが必要です。私はこうした考え方に触れるのは初めてなので、とても新鮮で勉強になりました。

紹介されているトレーニングは、普通の子育てや遊びと共通するものも多いのですが、課題の改善のために一工夫したもの、という感じです。あと小学校受験でやるような課題に似たものも結構ありますね。診断がつくほどではなくても、子どもが苦手とするような領域について、まずその背景を理解すること自体がそれを受け入れる余裕を作ってくれるように思います。その上で遊びや勉強の中でちょっと意識してやることでトレーニングにもなるようにしてやれば、うまくサポートしてやれるような気がします。

 

本書の最後で触れられている「愛着アプローチ」は、子育て全般で言えることだと思いますが、家庭が「安全基地」になることでトレーニングに大きな効果が生まれるというものです。一般的に言われるようなことではありますが、発達の課題という観点で本書を読んだ後では、より一層その重要性が理解できました。「安全基地」の条件としては「安全感」「応答性」「共感性」「秩序性」「振り返る力」が挙げられています。乳幼児期の子育てではしっかり意識していたようなことでも、年齢が上がるにつれておろそかになってきている面もあるので(私が子どもに甘えているんでしょうね)、この時期に本書を読んで「ああ、そうだったよね」と思い出す機会にもなりました。

 

 それと勉強させたい親としては注意したいこと。

もう一つ、子どもの安全感を脅かす要因となっているのは、親の価値観や期待を子どもに押し付けてしまうことです。「教育虐待」という言葉もよく使われるようになりましたが、子どもが望みもしない教育を押し付けることも、一つ間違うと虐待になってしまうのです。ごく普通の教育熱心な家庭ほど起きやすい問題と言えるかもしれません。(pp.339-340)

そんなことわかってるよ、と言わずに、いつも自分を振り返るようにしたいところです。

 

発達障害などがなくても、子どもを理解するヒントが多く得られる本だと思います。すべての親御さんにお薦めできる良書です。よくあるフワっとした子育て本(特に子どもへの関わりや生活習慣に関するもの)に比べて、それぞれの課題や背景がかなり明確に示されているので、トレーニングも効果をはっきり意識しながらできると思います。私も、家庭が息子にとって常に「安全基地」であるように注意しながら、紹介されているトレーニングを参考に注意力やワーキングメモリーを育ててやりたいと思います。

 

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学習の進捗(年長2/3)

進めている教材の進捗状況です。 

 

ジュニア予習シリーズ

  • さんすう 第1回 終了
  • こくご 第1回 3/7枚
  • ホームワークはそれぞれほぼ日付どおり

市販教材(メイン)

  • なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳 ー 終了
  • なぞらずにうまくなる子どものカタカナ練習帳 ー 2/46文字
  • ゆっくり学ぶ子のためのさんすうドリルA ー 21/84ページ 

市販教材(サブ)

  • なぜ?どうして?かがくのお話1年生 ー 18/36話
  • 算数ラボ10級 ー 15/128問

 

 

2月から「リトルくらぶ」が始まったので、そちらを優先に取り組んでいます。そのため、これまで使っていた市販教材が後回しになっています。それから、ちょっとドタバタして勉強できない日も少しありました。またペースがつかめてきたら、無理のない範囲で進めたいと思います。

ただ、さんすうドリルは2〜3日ほど間があくととたんに計算が怪しくなるようなので、少量でもできるだけ毎日かそれに近い形でやったほうがよさそうです。

リトルくらぶのホームワークは、1枚が5〜10分くらいですので、場合によってはそれだけで20分近くかかる日もありますが、楽しくやれています。昨日やった「すべての部屋を一回だけ通ってゴールまで進む迷路」の問題が結構苦戦して、だいぶヒントを出しました。何度も同じ経路を試したりしていて、なかなか視点を変えるのに苦労していました。この手の試行錯誤系の課題にはまだまだ慣れが必要なようです。ワーキングメモリの使い方なんでしょうかね。まあ経験的に(といっても自分の場合はだいぶ歳がいってからですが)発想を変えるとか視点を変えるとかいうのは訓練次第でかなりできるようになりますから、彼の強みを活かしながら解決プロセスを組み立てていけるように、少し考えてやりたいと思います。

この間少し思ったことは、数的なセンスは人並みだと思いますが、計算は慣れれば普通にはできるようになりそうです。一方、いわゆる思考力系の課題は得手不得手がかなりはっきりしていて、課題のタイプによってかなり違います。本人の特性を細かく知る上でも、思考パターンや発想のバリエーションを増やす上でも、低学年の間にこの手の思考力系の課題をやっておくことは結構有意義なのではないかと感じています。また、遊びのなかで培われる部分も大きいと思いますので、小さいうちは外遊びを、と言われるのとも関係するかもしれないと思っています。ヘタすると机にむかうより体を動かしたほうが効率いいのかもしれないよなー。…って、いかんいかん。遊びは手段ではありません、目的です。遊びは遊びです!(←自分に言い聞かせる)

 

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太陽が広い

 

(朝)

子「おとうさん、太陽が広い、って言う?」

父「え?いや、言わないね。太陽は大きい、だろうね。うーん、でももし太陽に降り立つことができたら、太陽は広い、って言えるかも」

子「そんなことできないよ。熱くて」

父「そうだね。広いっていうのはさ、こう、ひらけてる感じで…例えばボールが広いって言う?」

子「言わない。大きいって言う」

父「だよね。カタマリに対して使う言葉じゃないよね、広いって。たとえばこの冷蔵庫とか。冷蔵庫が大きいとは言えるけど」

子「うん」

父「あ、でも冷蔵庫の中は広いって言えるね。部屋が広いってのと同じで」

子「あー。空っぽにしたらもっと広くなるよ」

 

 (夜)

父「太陽が広い、って話さ。地球は広い、って言い方があるから、じゃあ太陽も広いって言えるのかなって思ったってこと?」

子「そうそうそう」

父「やっぱりそうか。そうなのかなー、って後で思ったんだ」

子「ねえおとうさん」

父「なに?」

子「月、きれいだったね」

父「うん」

 

 

残念ながら、皆既月食が始まる頃には夢の中。次の機会には一緒に見よう。

 

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